CD輸入問題に関するパブリックコメント募集

高橋健太郎さんの owner’s log by Kentaro Takahashi「パブリック・コメント募集」でパブリックコメントのことを知る。CD 輸入問題に関して、輸入禁止期間をリリースから4年とする、という政令を定めるのに際して、広く一般の意見を募集する、というもの。
実際の募集要項については文化庁著作権法施行令の改正に関するパブリックコメント(意見提出手続)についてを参照のこと。
ぜひとも1人でも多くの方がコメントを出して下さるよう、切に願うものであります。
さて、以下は私見 (といいつつ、いろんな人の意見を参考にさせて頂いているが)。
今回の著作権法改正の目的をおさらいすると、輸出向けに作った邦楽 CD が安価に日本に還流することを防止する、というものだった。所期の目的に照らした場合に4年という期間が適当なのか、というのが今回の焦点。
安全のためには保護期間は長い方が良い、という意見もあるかもしれない。でも、期間が長ければ保護対象の CD の数は膨大になり、運用面でいろいろコストがかかるだろう。そうなれば、洋楽の輸入盤の価格が上がる可能性だってあるし、場合によっては洋楽ファンが不安に思っていた「一律輸入禁止」となる可能性もないとは言えない (禁止じゃなくても実質的に入ってこない、という状況もありうる)。
だとすれば、保護期間はやはり効果が期待できる範囲に留めるべきではないか、と思うのである。で、果たして4年前の CD が、今でも保護を必要とするほど売れているだろうか。例えば今、2000年のヒットチャート上位にあった、例えば

  • delicious way / 倉木麻衣
  • Duty / 浜崎あゆみ
  • 勝訴ストリップ / 椎名林檎

なんてアルバムを買う人がどれぐらいいるのか?? (データはJ-POP Crazyの「2000・年間チャート回顧(アルバム編)」より)
邦楽方面には疎いので、この辺の感覚はイマイチわからない部分もあるが、もしかすると、3000円前後の国内盤なら買わないけど、廉価な還流盤なら買ってもいいかも、という潜在需要だってあるかもしれない。還流盤は決して海賊盤ではなく、売れればちゃんとアーティストに還元があるわけで、国内盤を食ってしまうのは問題があるとしても、上積み需要ならむしろ歓迎されるべきなのだ。
なんていうことを思うと、4年という期間は長すぎないか?と。では妥当な保護期間がどれぐらいなのか、という点については、もう少しデータなり考察なりが必要だが、大体半年から1年ぐらいじゃないのかな。
というわで、「かもしれない」だらけのこの辺の検討をもう少しちゃんと掘り下げて、コメントを出したいと思っているところ。
(2004-10-16 修正: 高橋健太郎さんのサイトに関するリンクの周辺が日本語としてちょっと変だったので修正)

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