クアトロシエントス (2001.6.5)

データ

曲目

第1部

第2部

第3部

アンコール

所感

エル・パティオでの会田桃子を中心としたグループのライブ。 これまでグループには名前がなかったが、このたび「クアトロシエントス」 (Cuatrocientos, 「400」の意味) という名前に決まったとのこと。 4人編成であることを意識した名前になったところを見ると、 今後はある程度メンバーを固定して活動して行くことが予想される。

演奏は、ピアソラなどの現代的なレパートリーがなかなか聴き応えがあった。 曲によって出来、不出来にまだ差があり、リズム面も発展途上の感があるが、 メンバーそれぞれは技術的には非常に高いものを持っているので、 これからに大いに期待できると思う。

ところで、彼等のレパートリーには彼等なりの特色が出ている。 「チャラムスカ」「エンスエニョ」「カタマルカ」 などはライブの曲目としては比較的珍しい部類に入るであろうし、 何といってもエドゥアルド・ロビーラの作品が2曲も含まれている点は特筆されよう (加えて "CTV" も確かロビーラの編曲を元にした演奏だったはず)。 ある意味ピアソラ以上に先進的な音楽を作り、 それ故一般にはほとんど評価されなかった孤高の音楽家ロビーラだが、 その作品は独特の美しさを持っており、素晴らしいものがある。 彼等の演奏もこの2曲が一番気合いが入っていたように聴こえた。

なお、3部の「パリのカナロ」は、 客席に居た小松亮太氏を会田等が引っぱり出してステージに上げたもの。 彼の持つ華やかさ、リーダー的資質などが感じられる素晴らしい演奏であった。

[2001年7月15日(日) 記]


吉村俊司(東京都)

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最終更新:2001.07.18