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/ 音楽的実演鑑賞の記録
クアトロシエントス (2001.6.5)
データ
- 2001.6.5 20:00〜
- 東京・新宿 エル・パティオ
- クアトロシエントス
- 北村聡 (bn)
- 会田桃子 (vn)
- 佐藤美由紀 (pf)
- 西嶋徹 (b)
- ゲスト (飛び入り):小松亮太 (bn)
曲目
第1部
- たそがれのオルガニート / Organito de la tarde (C. カスティージョ、J.G. カスティージョ)
- パリのカナロ / Canaro en Paris (スカルピーノ、カルダレーラ)
- ラ・プニャラーダ / La Punalada (カスティジャーノス、フローレス)
- チャラムスカ / Charamusca (カナロ)
- ワルツのモチーフ / Motivo de vals (サルガン)
- エンスエニョ / Ensueno (ブリヘンティ)
- カタマルカ / Catamarca (アローラス)
- パジャドーラ / Payadora (プラサ)
第2部
- ロス・マレアドス / Los mareados (コビアン、カディカモ) - bn solo
- リベルタンゴ / Libertango (ピアソラ) - bn, pf, b
- ストリート・タンゴ / Steet tango (ピアソラ)
- 鮫 / Escualo (ピアソラ)
- セ・テ・ベ / CTV (バルディ)
- ソニコ / Sonico (ロビーラ)
- オブリビオン / Oblivion (ピアソラ) - bn, vn
- 想いの届く日 / El dia que me quieras (ガルデル、レペラ) - vn solo
第3部
- 仲間たちが踊るために / Pa'que bailen los muchachos (トロイロ、カディカモ) - bn solo
- ル・グラン・タンゴ / Le grand tango (ピアソラ) - vn, pf
- 群衆の中の孤独 / Solo en la multitud (ロビーラ)
- ミロンガ・フォー・スリー / Milonga for three (ピアソラ)
- 1940年代のミロンガ / Milongueando en el 40 (ポンティエル)
- パリのカナロ / Canaro en Paris (スカルピーノ、カルダレーラ) - bn は小松亮太
- ブエノスアイレスの冬 / Invierno Porneno (ピアソラ)
アンコール
- ラ・プニャラーダ / La punalada (カスティジャーノス、フローレス)
所感
エル・パティオでの会田桃子を中心としたグループのライブ。
これまでグループには名前がなかったが、このたび「クアトロシエントス」
(Cuatrocientos, 「400」の意味) という名前に決まったとのこと。
4人編成であることを意識した名前になったところを見ると、
今後はある程度メンバーを固定して活動して行くことが予想される。
演奏は、ピアソラなどの現代的なレパートリーがなかなか聴き応えがあった。
曲によって出来、不出来にまだ差があり、リズム面も発展途上の感があるが、
メンバーそれぞれは技術的には非常に高いものを持っているので、
これからに大いに期待できると思う。
ところで、彼等のレパートリーには彼等なりの特色が出ている。
「チャラムスカ」「エンスエニョ」「カタマルカ」
などはライブの曲目としては比較的珍しい部類に入るであろうし、
何といってもエドゥアルド・ロビーラの作品が2曲も含まれている点は特筆されよう
(加えて "CTV" も確かロビーラの編曲を元にした演奏だったはず)。
ある意味ピアソラ以上に先進的な音楽を作り、
それ故一般にはほとんど評価されなかった孤高の音楽家ロビーラだが、
その作品は独特の美しさを持っており、素晴らしいものがある。
彼等の演奏もこの2曲が一番気合いが入っていたように聴こえた。
なお、3部の「パリのカナロ」は、
客席に居た小松亮太氏を会田等が引っぱり出してステージに上げたもの。
彼の持つ華やかさ、リーダー的資質などが感じられる素晴らしい演奏であった。
[2001年7月15日(日) 記]
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吉村俊司(東京都)
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最終更新:2001.07.18