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Music Magic Orchestra (2002.4.24)


よしむらのページ音楽的実演鑑賞の記録:Music Magic Orchestra (2002.4.24)


データ

曲目

作・編曲:全て内山有希夫

第1部

第2部

アンコール

所感

たまたま南青山MANDALAのライブ・スケジュールをながめていて、「"弦と管"のニュー・サウンド・デザイン…Big Bandは進化する!」というタイトルに何やらえらくそそられるものがあり、行ってみることにしたのがこのMusic Magic Orchestraのライブ。

当方の勝手な思い込みでは、結構過激でスリリング、というような内容を期待していたのだが、いざ1曲目が始まってみると至って健康的で明るいフュージョンで、ちょっと肩透かしの感があった。しかしながら、すぐにこの明るさ、温かさこそがこのバンドの特徴であるのだ、と納得。実際、演奏者たちの表情も何とも明るく楽しそうで、その気持ちが音にも現れているのであろう。

第1部では、弦のみのアンサンブルによる"COSMIC VOICE"から、ヴァイオリンの渡辺剛による素晴らしい即興ソロをはさんでフル編成による"SYOYOGU"と続く展開がドラマチックで迫力があった。また弦セクションによるリフがとても楽しい"LUCKY SEED DANCE"は、この日一番印象に残った曲である。

第2部では、"FROM THIS PLACE"でのヴァイオリンの渡辺剛と中井一朗によるフィドル風フレージングが面白い。そして、何と言ってもゲストの八木のぶおのハーモニカの存在感が凄かった!"A SONG FOR BLUES BROTHERS"でのファンキーでブルージーでパワフルなプレイはとにかく圧倒的(ああ、なんて月並な言葉しか書けないんだろう…)。続く2曲での澄んだ音色と情感も素晴らしかった。

この他、随所に渋いソロを決めていた片桐幸男のギター、近藤和彦のソプラノ・サックスの音色が印象に残っている。

リーダーの内田由希夫のMCによれば、Music Magic Orchestra自体は20年ほども続くバンドであるが、最近になってストリングスを加え、新たな挑戦を始めたらしい。もしかすると最初に感じた肩透かし感は、まだ発展途上であることにも起因するのかもしれないし、その意味ではもっともっと面白くなる可能性を秘めているとも言えるであろう。今後も機会があれば聴き続けて行きたいバンドである。

ところで、ヴァイオリン・セクションの一人、石垣千香は、実はO,K,Stringsなどでタンゴ関係者にはおなじみのChicaと同一人物。また、渡辺剛は元G-クレフのメンバーで、その後も各方面で大活躍している。

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