CD輸入問題に関するパブリックコメント募集 (つづき)
もう一回話を簡単に整理しておく。
- 海外 (主にアジア諸国) 向けにライセンスした邦楽 CD が日本に安価に入ってこないように著作権法が改正され、権利者 (この場合レコード会社) が主張すれば、海外向けにライセンスした CD は一定期間は日本に輸入できないことになった (2005年より施行の予定)。
- その一定期間として法律では7年以下と定めているが、実際の運用を定める政令でこれを4年としようとしている。この4年という期間について、広く一般の意見を求めるためにパブリックコメントの募集が行われる (2004年10月13日まで)。
- 法律の目的は邦楽 CD の還流防止である (とレコード会社や文化庁は主張している) が、法律の文面では邦楽と洋楽の区別はない。つまり、CD の輸入禁止措置が可能になってしまう。
- 邦楽と洋楽の区別がないのと同様に、メジャーとマイナーの区別もない。ウチのサイトに関係ある話で言えば、恐らくはそれほどの数が出ていないタンゴの CD だって、誰かが権利を主張すれば輸入できなくなることもあり得る。
- 実際に権利行使がなされなくても、事務手続き上の問題から輸入盤価格が上がったり、輸入盤を扱うチャンネルが狭まったりする可能性もある。
といったわけなのである。
パブリックコメントに関しては、私がさらにイロイロ書くよりは、既にまとまった情報を提供しているサイトがあるので、紹介しておく。
- 著作権法改正要望のパブリックコメントを提出する / 総論は 「文化の発展に寄与」する著作権法を考える
- Free Music Watchdog : 音楽メディア関係者有志による情報中継所 / 文化庁が還流防止措置適用期間に関するパブリック・コメントを募集
- Music Watchdogs / 著作権法施行令の改正に関するパブリックコメント(意見提出手続)の実施について
この問題に対して注文をつける最後のチャンスかもしれない。ぜひ、簡単な言葉でも良いので、関心のある方はコメントを寄せて頂きたい。
卓球好き、音楽好きです。飲み食い好きが高じて料理もします。2024年ソニーグループ(株)を退職し、同年より(株)fcuro勤務のAIエンジニアです。アルゼンチンタンゴ等の音楽について雑誌に文章を書いたりすることもあります。
なお、当然ながら本サイトでの私の発言は私個人の見解であります。所属組織の方針や見解とは関係ありません (一応お約束)。
商品へのリンクには以下のアフィリエイトが設定されている場合があります。
Amazon.co.jpアソシエイト
楽天アフィリエイト
Hi. Sorry for my english. Happy New Year!!!!! Good Luck!