青木菜穂子セステート (2006年11月21日 南青山 Mandala)
タンゴ・ピアニスト・青木さんの 2nd CD “Buenos Aires, Mi Refugio” 発売記念ライブは、いつもの四重奏にバンドネオン、ヴァイオリンが1名ずつ加わった六重奏での出演。
以前、青木さんの演奏は比較的中庸を行く現代タンゴ、と書いたことがあるが [2005-05-22]、今回はかなり「濃い」演奏が増えてきたように思う。
特に印象に残ったのは、今年6月のライブ (ここでは紹介もれ) でも感激した「悲しい街」、緩急自在の「ノクトゥルナ」、迫力の「レクエルド」、オラシオ・サルガンばりにスイングする「ボエド」など。
また、日本ではあまり取り上げられることのない曲をいくつも取り上げてくれたのも良かった。
「生きている者たちへのレクイエム」(だったかな?) は普通のタンゴの書法とは違った感じだったが斬新で素晴らしかった。特にヴァイオリンの二人が大活躍。作者は終演後に青木さんに聞いたらピアニストのエミリオ・デ・ラ・ペーニャとのこと。
ヴァイオリンとピアノのデュオによる「ル・プティ・タンゴ」はカチョ・ティラオの作。当然これはピアソラの「ル・グラン・タンゴ」を意識した題名であろう。このほか、ラミーロ・ガジョやソニア・ポセッティの優れた作品も取り上げられ、いずれも好演であった。
歌手の Sayaca の歌唱も味わい深かった。「悲しいミロンガ」は何度聴いても絶品。
惜しかったのは PA がイマイチだったこと。音がかなり固く、ヴァイオリンの音がかなりきつめに聴こえた。これだけは残念。
- 青木菜穂子セステート
- 2006年11月21日 19:30〜 東京・青山 南青山 MANDALA
- ピアノ: 青木菜穂子
- ヴァイオリン: 会田桃子
- ヴァイオリン: 喜多直毅
- バンドネオン: 北村聡
- バンドネオン: 早川純
- コントラバス: 東谷健司
- (ゲスト) ヴォーカル: Sayaca
卓球好き、音楽好きです。飲み食い好きが高じて料理もします。2024年ソニーグループ(株)を退職し、同年より(株)fcuro勤務のAIエンジニアです。アルゼンチンタンゴ等の音楽について雑誌に文章を書いたりすることもあります。
なお、当然ながら本サイトでの私の発言は私個人の見解であります。所属組織の方針や見解とは関係ありません (一応お約束)。
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毎年小平市でタンゴコンサートを開いているファーメイです。 今年は 熊田洋(ピアノ)近藤久美子(ヴァイオリン)の、タンゴ奏者がクラシックに挑戦します。本邦初演の試みです。お聞き逃しのないように。曲目マスネ作曲 タイスの瞑想曲ヒンデミット作曲 ヴァイオリンソナタジョン・ケージ作曲 六つのメロディベートーヴェン作曲 交響曲第三番「英雄」より終楽章e.t.c.日時 10/27土曜 7時開場7時半開演 場所 中央公民館 小平市小川2-1325 tel042-341-0861 西武 多摩湖線 青梅街道駅下車国分寺方面へ徒歩五分チケット 2000円予約はメールでお願いします
笹尾さん、告知ありがとうございます。ここだと目立たないと思いますので、記事の方に転載しておきますね。