Salle Gaveau (2007年1月22日 吉祥寺マンダラ2)
例によってずいぶん日が経ってしまったが、以前から名前だけは聞いていた「プログレ・タンゴ」バンド、サル・ガヴォのライブに行ってきた。
なんというか…すごい。いやほんと、かっこ良い (語彙崩壊)。
ライブのチラシや CD (後述) の帯によれば「鬼才、鬼怒無月がピアソラの音楽へのオマージュを表明しつつ、その意思を受け継ぎ現代に蘇えらせるべく結成した」バンドなのだそうである。とはいえ単純にピアソラの音楽をなぞっているわけではなく、「意思」を受け継ぐ、というところがポイントかと思う。
メンバーは鬼怒無月(g)、喜多直毅(vn)、佐藤芳明(acc)、鳥越啓介(b)、林正樹(p)。鳥越さんのベースの存在感、グルーヴ感がすばらしかった。佐藤さんのアコーディオンについては、アヴァンギャルドな演奏の凄さもさることながら、木管を思わせるような低音部の音色の美しさに驚いた。
ピアソラへのオマージュが強く感じられる「Seven Steps to “PostTango”」、エモーショナルな美しさが傑出していた「Arcos」、タンゴとインドの融合?の「Tingo」など、楽曲も魅力的。
なお、この日は2/18 発売の彼等のファーストアルバム「Alloy」の発売記念ライブで、先行販売も行われていた。この CD についてはラティーナに紹介記事を書かせていただいた (3月号、2/20 ごろ発売) ので、興味のある方はぜひご一読いただきたい。緻密さと過激さを兼ね備えた高い完成度のアルバムだと思う。
なお、同バンドはフランスで行われる Rock InOpposition なるフェスティバルに参加予定。同サイトの The Mp3Page のトップに CD からの音源が3曲置いてあるので、ぜひ聴いてみて頂きたい。
- Salle Gaveau (サル・ガヴォ)
- 2007年1月22日 19:30〜
- 吉祥寺 MANDALA 2
- ギター: 鬼怒無月
- ヴァイオリン: 喜多直毅
- アコーディオン: 佐藤芳明
- コントラバス: 鳥越啓介
- ピアノ: 林正樹
CD は下記:
- Salle Gaveau (サル・ガヴォ)
- Alloy (アローイ)
- まぼろしの世界, MABO-023
卓球好き、音楽好きです。飲み食い好きが高じて料理もします。2024年ソニーグループ(株)を退職し、同年より(株)fcuro勤務のAIエンジニアです。アルゼンチンタンゴ等の音楽について雑誌に文章を書いたりすることもあります。
なお、当然ながら本サイトでの私の発言は私個人の見解であります。所属組織の方針や見解とは関係ありません (一応お約束)。
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