最近読んだ本から
いずれも既に話題になっている本ながら、いくつか面白かった本のご紹介。
裁判官の爆笑お言葉集 (幻冬舎新書)(長嶺 超輝)
判決公判での発言を中心とした裁判官の言葉を集めた本。厳しい言葉にも優しい言葉にも人間味があり、非常に面白く読めた。なお、書名の「爆笑」は内容に合っていない。娯楽性はあるが、笑い倒すような内容とは言えない。
生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)(福岡 伸一)
我々の体を構成する物質は、時間の流れとともにどんどん入れ替わっているのだそうだ。体自体が入れ替わりの流れそのものなのである。この「動的平衡」の考え方を軸に、分子生物学の成果をたどった一冊。スリルと興奮、希望と絶望、さらには詩的な美しさに満ちている。
プリオン説はほんとうか?―タンパク質病原体説をめぐるミステリー (ブルーバックス)(福岡 伸一)
世のほとんどの人が全く疑いを持っていなかった、BSEの病原体は異常プリオンである、という説に対し、慎重かつ精緻に異常プリオン以外の可能性を提示している。こうして読んでみると、わかった気になっていたことの土台がいかに危ういものであったかが感じられると同時に、異常プリオン説を前提としたBSE対策が本当にこのままでよいのか、強い危惧を覚える。
【履歴】
- 2007-09-25 一部修正、追記
卓球好き、音楽好きです。飲み食い好きが高じて料理もします。2024年ソニーグループ(株)を退職し、同年より(株)fcuro勤務のAIエンジニアです。アルゼンチンタンゴ等の音楽について雑誌に文章を書いたりすることもあります。
なお、当然ながら本サイトでの私の発言は私個人の見解であります。所属組織の方針や見解とは関係ありません (一応お約束)。
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