【2011年振り返り】アドリアーナ・カルカニョット (2011年11月3日、東京・有楽町よみうりホール)
ブラジルの女性歌手、アドリアーナ・カルカニョットのコンサートは2011年11月2日、有楽町よみうりホールにて。
昨夜のアドリアーナ・カルカニョット、かっこよかったなあ。シンプルで上質なサンバにおもちゃ箱的実験性をプラス。それをクールに決めて解離しない。CDを聴くだけでは絶対に味わえない、なおかつ今後CDを聴くときには必ず甦るであろう彼女の魅力に触れられて、本当によかった。— よしむらさん (@yoshish) 11月 3, 2011
アドリアーナのコンサート、当初は低音がぐわんぐわん回ってて、何だこの音は?と思ったけど、曲によって結構コントロールされてたみたいで、するとあのぐわんぐわんも計算づくなのかも。— よしむらさん (@yoshish) 11月 3, 2011
実は彼女のことは名前を知っていただけで、その音楽はよく知らなかったのだが、月刊ラティーナの編集部の面々がブログ、Twitter、Facebookで大いに盛り上がっているのを見て、これは行くべきかと思った次第。で、実際に行って本当に良かった。当日は最新アルバム『サンバの微生物』からの楽曲を中心としたステージで、メンバーは
- アドリアーナ・カルカニョット (vo)
- ダヴィ・モライス (g)
- アルベルト・コンチネンチーノ (cb)
- ドメニコ・ランセロッチ (cb)
という陣容。極めてシンプルな編成ながら各人の技量の高さが上質なサンバのグルーヴを作り出し、それにアドリアーナの極上の歌声が乗る。で、実はそれにとどまらず、なぜかおもちゃのサイレンやハンドマイクやドライヤーが登場したり、彼女自身が妙な動きのダンスを始めたり、と不思議なノリでいたずらっぽいパフォーマンスが繰り広げられるのだ。一見突拍子も無いことばかりの連続ながら、不思議とそれが歌や演奏にマッチしていて、CDを聴いているだけでは絶対に味わえない体験となった。
音響も、最初は上述の通り低音が妙に共鳴して変な響きだったのだが、曲によってそれがタイトになったりまた最初に戻ったり、と、あえて積極的にコントロールしている感じに思えてきた。オーソドックスなようでいて全然一筋縄ではいかないステージだった。
以下はFacebookに書いたコメント。
1曲目終わったあと「再び東京のステージに立つことかできて本当にうれしいです。こう言うと皆さんは、どこでも同じことを言ってるんだろう、と思われるかも知れませんが、はい、実際その通りです。」と笑わせておいて「でも今夜は本当に本心です。」と心憎いあいさつ。
そうだ、忘れないように書いておこう。確かアンコール1曲目のあとだったと思うけど、感謝の言葉に続けて彼女は言いました。”No more nuclear power.”
今回のコンサートのベースになった新作『サンバの微生物』。私も感染してしまいました!
サンバの微生物(アドリアーナ・カルカニョット)
こちらは今回の日本公演と同じメンバーによるポルトガルでのライブ映像で「タォン・シッキ」。
adriana calcanhotto_tão chic from horto filmes | clara cavour on Vimeo.
卓球好き、音楽好きです。飲み食い好きが高じて料理もします。2024年ソニーグループ(株)を退職し、同年より(株)fcuro勤務のAIエンジニアです。アルゼンチンタンゴ等の音楽について雑誌に文章を書いたりすることもあります。
なお、当然ながら本サイトでの私の発言は私個人の見解であります。所属組織の方針や見解とは関係ありません (一応お約束)。
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