「クラリネットの日|クラリネットの魔術師が魅せる!」アレッサンドロ・カルボナーレ、黒田亜樹 (2012年2月18日 17:00~ 東京・白寿ホール)
以前から気になっていたアレッサンドロ・カルボナーレ (cl)、黒田亜樹 (pf)のコンサートについに行ってきた。
今回は白寿ホールが主催する「リクライニング・コンサート」で、比較的コンパクトな1時間のプログラムだったが (実際にはちょっと押して20分ぐらいオーバー) 非常に楽しめた。
カルボナーレ、YouTubeでは何度か観たこともあったけど、やっぱりすごかった!「蜂」の六分に及ぶ循環呼吸をはじめとする超絶技巧もさることながら、現代音楽からザッパ、クレヅマーまでの幅広い音楽性とユーモアで、あっという間の1時間でした。— よしむらさん (@yoshish) 2月 18, 2012
クラリネットについてあまりよく知らない私でもはっきりわかる超絶技巧、そしてそれ以上に美しい音色。細かい音符の連続で構成されたフレーズがすごく立体的に聴こえるのには驚かされた。ザッパの奔放さとユーモアは心底楽しく、ラストのクレヅマー「ショレム・アレイハム、ロヴ・ファイドマン!」の冒頭の静けさにも凄みを感じた。
黒田亜樹のピアノも「タンゴ・エスコンディード」でのタンゴ的打撃やザッパ、クレヅマーでのグルーヴ感はさすが。
アンコール「ブラームスシレイラ」はブラームスのクラリネット・ソナタの「ジャズ変奏」とのことだが、ボサノヴァ風のリズムからして、ブラジレイラ(「ブラジル風の」という意味)をもじったんじゃないかな。客席に降りてきてお客さんに近寄ったり、壁にもたれて吹いたりする姿はなんだかえらくかっこ良かったぞ。この曲が終わったあと、さらに無伴奏で何か吹いたのも素晴らしかった。
関連リンク:アーティスト・インタビュー:アレッサンドロ・カルボナーレ|白寿ホール
- 白寿ホール主催 2011/2012 リクライニング・コンサート “Heal-Health-Whole” 第86回「クラリネットの日|クラリネットの魔術師が魅せる!」
- 日時:2012年2月18日 17:00~
- 場所:白寿ホール (東京・渋谷区富ケ谷)
- 出演:アレッサンドロ・カルボナーレ (cl)、黒田亜樹 (pf)
- 曲目:
- フランシス・プーランク:クラリネットとピアノのためのソナタ
- アントニオ・パスクッリ:蜂
- ビゼー (サラサーテ編):カルメン幻想曲
- アントン・ジュリオ・プリオーロ:タンゴ・エスコンディード
- フランク・ザッパ (A.チェンナ):FZフォー・アレックス
- ベラ・コヴァーチ:ショレム・アレイハム、ロヴ・ファイドマン!
- (アンコール) サルヴィア:ブラームスシレイラ (ブラームス ソナタ ヘ短調によるジャズ変奏)
こちらは2010年の公演から「FZフォー・アレックス」。
卓球好き、音楽好きです。飲み食い好きが高じて料理もします。2024年ソニーグループ(株)を退職し、同年より(株)fcuro勤務のAIエンジニアです。アルゼンチンタンゴ等の音楽について雑誌に文章を書いたりすることもあります。
なお、当然ながら本サイトでの私の発言は私個人の見解であります。所属組織の方針や見解とは関係ありません (一応お約束)。
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