曲げセンサーの取り扱い
手袋楽器 Glove Tone 関連情報、だいぶ間が開いてしまいました。前回公開したスケッチとシールドで、基本的に音を出す仕組みは整ったことになりますので、あとは好きな様にアレンジすればオリジナルの楽器を作ることも可能ですが、一応同じように曲げセンサーと手袋で何かするとした時に気をつけるべきことを簡単に書いておきます。
今回使用した曲げセンサーは、センサーを曲げることによって電気抵抗が変化するものです。一方向(電極がある側が外側になる方向)の曲げにのみ対応しているので、手袋につける際にも向きを誤らないようにしなければなりません。
また、
- センサー自体には伸縮性がないので、手袋が伸縮するとセンサーと一体で曲げるのが難しくなる
- センサーの根元部分は比較的弱いので、そこに曲げが集中すると断線してしまう
と言った点にも注意が必要です。
伸縮性のない手袋ということで、近所のスーパーで売っていたナイロンのウォーキング用手袋を使用しました。最初のイメージでは手のひら側にセンサーを付けるつもりだったのですが、それだとセンサーを綺麗に曲げることはできないので手の甲側に付けることとし、両面テープでセンサーを貼り付けてからビニールテープでカバーする、という方法を取りました。
中指の甲側に両面テープでセンサーを貼り付けた状態はこんな感じ。
GloveToneの手袋(曲げセンサーの貼り付け) posted by (C)よしむら
センサーの上からビニールテープを貼り、指先と指の根元にもテープをぐるりと巻いて浮きがないようにします。
GloveToneの手袋 posted by (C)よしむら
センサーのデータシートを見ると、平坦な状態での抵抗値は10kΩ、曲げるに従って60kΩ~110kΩに抵抗が増加するようです(4.5インチ型の場合)。結構バラつきが大きいのかな?前回書いたように5Vを10kΩの抵抗と曲げセンサーで分圧しているので、平坦な状態で2.5V、そこから曲げるに従って電圧が上がり、60kΩでは約4.3V、110kΩでは約4.6Vになります。今回は現物合わせ的にソフトの方でオフセットやレンジを調整しましたが、本当はアンプを入れて半固定抵抗で調整できるようにしておいた方が良いかもしれません。また、やはり前回も書いた通り、2.2インチ型を使う際には分圧の抵抗自体も変えたほうが良いかもしれません。
今回はとりあえず以上です。
卓球好き、音楽好きです。飲み食い好きが高じて料理もします。2024年ソニーグループ(株)を退職し、同年より(株)fcuro勤務のAIエンジニアです。アルゼンチンタンゴ等の音楽について雑誌に文章を書いたりすることもあります。
なお、当然ながら本サイトでの私の発言は私個人の見解であります。所属組織の方針や見解とは関係ありません (一応お約束)。
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