サロンコンサート Saluto! (2023年7月30日 東京・池袋 としま区民センター小ホール)
珍しくクラシックの声楽のコンサートに行ってきました。
Saluto!と題されたこのサロンコンサート、副題に「二人の歌手でお送りする名作オペラ劇場」とある通り、歌手2人とピアノ伴奏だけでオペラの名曲、名場面を演奏するという企画です。しかもソロや二重唱以外の場面も強引に2人でやってしまうというもの。
主宰の石塚幹信さんとは出身高校が同じというご縁があり、普段オペラにはほとんど縁がないながらもこのコンサートに来てみたのですが、「オペラってこんなに面白いものなのか!」と新たな発見をした思いです。
面白さの一端には、小道具を駆使してひとりで何役も演じ分けるコミカルな動きに起因するものも確かにありました。でもそれ以上に、曲間の解説やプロジェクターで背後に映し出される字幕とイラストによって、曲のテーマやストーリーが思いの外身近に感じられたことが大きかったです。そしてもちろん曲そのものの良さ、2人の歌手それぞれの声と表現力の素晴らしさが土台としてあったことは言うまでもありません。特にソプラノの大隅さんの声は、ご自身の身体が鳴っているような、これまで録音や大きなホールで聴いたことのあるソプラノとは違った響きに聴こえました。一方で石塚さんは、体調不良の余波により声の調子が本調子でなく、その点だけは残念でした (特に低い方が厳しそうでした)。この点については8月6日の札幌公演では改善されていることを祈ります。
私のようなオペラ初心者には、オペラの面白さがぎゅっとコンパクトにまとまったこのようなコンサートはとてもありがたいものでした。今後は機会があれば本格的なオペラの公演も観てみたいと思います。
サロンコンサート Saluto!
日時:2023年7月30日(日) 14:00〜
場所:東京・池袋 としま区民センター小ホール)
出演者:
曲目:
【第一部】
- W.A.モーツァルト 歌劇《フィガロの結婚》第一幕、第二幕
- No.1 二重唱 Cinque… dieci… venti… trenta…
- No. 11 カヴァティーナ Porgi amor
- No. 12 アリア Voi che sapte
- W.A.モーツァルト 歌劇《魔笛》第一幕フィナーレ
- このみちをゆけば
- やさしいこの響き
- 急いで逃げよう
- Ah! 逃げた私は
- まこと正しさが
【第二部】
- J.オッフェンバック 歌劇《ホフマン物語》第三幕
- 二重唱 ~ホフマンの舟歌~ Belle nuit, ô nuit d’amour,
- G.ビゼー 歌劇《カルメン》第二幕
- 五重唱 ~仕事の五重唱~ 「やろうじゃねえか、ひと仕事」
- G.プッチーニ 歌劇《ジャンニ・スキッキ》
- Quale aspetto sgomento e desolato! ~ Sicuro! Ai frati! ~ O mio babbino caro
- G.ヴェルディ 歌劇《椿姫》第三幕
- Finale Ah, Violetta! ~ Se una pudica vergine ~ È strano!
【アンコール】
- G.ヴェルディ 歌劇《椿姫》第一幕
- 乾杯の歌 (大隅智佳子さんの夫でテノールの内山信吾さんが飛び入り参加)
卓球好き、音楽好きです。飲み食い好きが高じて料理もします。2024年ソニーグループ(株)を退職し、同年より(株)fcuro勤務のAIエンジニアです。アルゼンチンタンゴ等の音楽について雑誌に文章を書いたりすることもあります。
なお、当然ながら本サイトでの私の発言は私個人の見解であります。所属組織の方針や見解とは関係ありません (一応お約束)。
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アンコールの曲名を石塚さんに教えていただき追記しました。また他の曲名もプログラムを参考に個々の曲まで追記しました。