Trio Primavera＋西原なつき (2023/10/15 東京・雑司が谷エル・チョクロ)

例によってだいぶ日が経ってしまいましたが、10月15日(日)はピアノの守田春菜さんが率いるTrio Primaveraのライブでした。バイオリンは専光秀紀さん、コントラバスは田中伸司さん、そしてゲストとしてアルゼンチンから一時帰国中だったバンドネオンの西原なつきさんも参加。

第一部はTrio Primaveraのみの演奏でスタート。曲もアレンジも適度に現代的で、私の個人的な好みのど真ん中の演奏でした。バンドネオンは不在でもとてもタンゴらしくて、これは本当に大好きなタイプです。7曲目からは西原なつきさんも加わった四重奏でさらにパワーアップ。「今のブエノスアイレスの風を運んできてくれた」と言っていたのは田中伸司さんだったでしょうか。確かにその通りの演奏でした。

第二部はバンドネオンのソロに始まり、組み合わせを変えながらデュオ、トリオと続いた後四重奏へ。マルセロ・ニシンマンが編曲したバンドネオンとコントラバスのデュオ「デル・バホ・フォンド」は超絶難しそうで、結局アンコールで再演されたのですが、すごい編曲・演奏でした。なつきさん編曲の「バンドネオンの嘆き」もかなり現代的。これらに比べるとロビーラの編曲やピアソラの作編曲もおとなしく聴こえるほどでしたが、いずれも第一部に続いて個人的にどストライク。いやー、聴いてて楽しいのなんの。

守田春菜さんの演奏は初めて聴いたのですが、いっぺんにファンになりました。ぜひまた聴きに行きたいと思います。

また、西原なつきさんとも念願のご対面。SNSでのやり取りやコマラジの「Marcy & MagiのTango en Tokio」のご縁で初めてお会いする気がしなかったのですが、実際お会いしてもこれまでの印象通りで笑顔を絶やさない素敵な方でした。演奏も素晴らしく、まさにブエノスアイレスの風を感じることができました。

Trio Primavera＋西原なつき

日時：2023年10月15日(日) 15:00〜

場所：東京・雑司が谷エル・チョクロ

出演者：

Trio Primavera
- 守田春菜 (pf)
- 専光秀紀 (vn)
- 田中伸司 (cb)
ゲスト：西原なつき (bn)

曲目：

【第一部】

Verano porteño ブエノスアイレスの夏 (Astor Piazzolla)
？ (「内気な女の子」？)
Tema otoñal 秋のテーマ (Enrique Francini)
Marrón y azul 栗色と青 (Astor Piazzolla)
Mimi Pinson ミミ・ピンソン (Aquiles Roggero, José Rótulo)
Romance de tango タンゴのロマンス (Atilio Stampone)
A mis viejos ア・ミス・ビエホス (Osvaldo Berlingieri) *
Malandraca マランドゥラーカ (Osvaldo Pugliese) *

【第二部】

Niebla del Riachuelo リアチュエロの霧 (Juan Carlos Cobián, Enrique Cadícamo, arr: 西原なつき) bn ソロ
Del bajo fondo デル・バホ・フォンド (Osvaldo Tarantino, arr: Marcelo Nisinman) bn + cb
Gricel グリセール (Mariano Mores, José María Contursi) pf + vn + cb
Quejas de bandoneón バンドネオンの嘆き (Juan de Dios Filiberto, arr: 西原なつき) pf + bn + cb
Margarita Gauthier 椿姫 (Joaquín Mora, Julio Jorge Nelson, arr: Eduardo Rovira) *
Simple シンプレ (Osvaldo Manzi, arr: Astor Piazzolla) *
Chiqué チケ (Ricardo Brignolo, arr: Astor Piazzolla) *
Para lucirse 輝くばかり (Astor Piazzolla) *

【アンコール】