Fleurs Noires Orchestre de Tango

日本タンゴ・アカデミーによる2008年12月7日のタンゴ・セミナーで取り上げたCDの3枚目は、フランス人とアルゼンチン人の女性ばかり10人によるタンゴ楽団のアルバム。

Flores Negras(Fleurs Noires)

バンドネオン3、ヴァイオリン4、チェロ、コントラバス、ピアノというオルケスタ・ティピカの編成だが、アルバムに収められている曲に古典タンゴは皆無で、エドガルド・アクーニャ、ビクトル・パルマらアルゼンチンの若手作曲家やメンバーのアンドレア・マルシリの作品で占められている(既存のタンゴとしてはフリアン・プラサの「不協和音」のみ)。演奏力は高く、特に女性のみであることを売りにするようなレベルではない。現代音楽やジャズの影響も感じられるユニークな現代タンゴである。セミナー当日はビクトル・パルマ作の”Maquinando”という曲をかけたが、この日かけた中では最もトラディショナルなタンゴから離れた曲だったかもしれない。
YouTubeには彼女らの”Tango Artoz”のビデオがあったので貼り付けておく。

MySpaceの彼女らのページはこちら
[Posted on 2008-12-25]

Fleurs Noires Orchestre de Tango” に対して3件のコメントがあります。

  1. よしむら より:

    記事タイトルにスペルミスがあったので訂正しました(Flurs → Fleurs)。よりによってグループ名を間違えてしまい、お恥ずかしい限り。

  2. El Bohemio より:

    吉村さん、ガルデルの跡を追った記事をタンゴカブキさんのサイトに投稿している福岡という者です。Orchistre de TangoのTango Atrozには驚きました。“Atroz”とは残酷とかひどいという意味ですね。酷いとは全然反対の演奏で素晴らしい狂句です。彼女たちのWebサイトをゆっくり読んでみるつもりです。情報ありがとうございます。ところで、82年ごろピアソラとクラシックバイオリン奏者Yehudi Menuhinと四重奏でタンゴをパリで録音しているのですが、レコードにならなかった様ですが、FM放送で流れたものをカセットに録音してあります。何故レコードで発売されていないのが不思議です。

  3. よしむら より:

    福岡さん、コメントありがとうございました。ご返事遅れてすみません。今後ともよろしくお願いします。Fleurs Noiresはなかなか興味深いグループですよね。偶然見つけてラッキーでした。メニューインとピアソラの録音!うらやましい限りです。発売は権利問題とかややこしいのでしょうかね?

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