Viage de Tango vol.18 ホセ・コランジェロ (黄金時代を経験した現代の巨匠シリーズ)

なんと昨年7月放送分以降アップが滞っていた Viage de Tango 事前メモ公開、再開します！

2022年9月18日に放送された「Marcy & Magi の Tango en Tokio」の中のコーナー「吉村俊司の Viaje de Tango」の事前メモ公開です。この日は「黄金時代を経験した現代の巨匠」の3回目で、ホセ・コランジェロの特集でした。

ホセ・コランジェロ José Colangelo

これまで略歴と楽曲を分けていましたが、放送の流れに沿って両方合わせた形にします。

1940年10月22日ブエノスアイレス生まれ
当初はバンドネオンを弾いていたが、やがてピアノへ
1955年、アルベルト・ダビラが率いるオーケストラのメンバーとしてラジオ出演を果たし、プロデビュー、以後多くの楽団で活躍
1962年、歌手フリオ・ソーサとレオポルド・フェデリコの楽団に参加、1964年にソーサが亡くなった後も継続
1968年、アニバル・トロイロ楽団に参加。オルケスタの他トロイロ四重奏団でも活躍。1975年にトロイロが亡くなるまで。
1971年、トロイロ楽団への参加と並行して自身の四重奏団を結成。メンバーはネストル・マルコーニ (bn)、オマール・ムルタ (cb)、アニバル・アリアス (g)
【曲】Taconeando タコネアンド / ホセ・コランジェロ四重奏団
- 1972年リリースのアルバムより
- 凝った編曲、技巧的な演奏
1979年に楽団を結成、1980年代には「エル・ビエホ・アルマセン」に出演して人気を博する
1986年以降度々来日
【曲】 Todo corazón トード・コラソン (心のすべて) /ホセ・コランジェロ楽団
- 2004年リリースのアルバムより
- 1970年代の四重奏のアレンジを踏襲、拡大
80歳を越える今も現役
【曲】Los mareados ロス・マレアードス / フランコ・ルシアーニ、ホセ・コランジェロ
- 2020年リリースのアルバムより
- フランコ・ルシアーニはハーモニカ奏者
- コランジェロはウーゴ・ディアスのタンゴの録音にも参加していた
- サイドに回った際の味わい深さと巧さ
昨年のインタビュー「ピアノをどんどん好きになる。もう80歳だけど決してピアノを止めることはないだろう。今でも夢中だよ。もう昔のように指は動かないかもしれないけど、昔とは違った味わい、違ったフレージングで語ることができる。」Entrevista José Colángelo, el pianista que jamás renunció a la alegría
【曲】 Todos los sueños トードス・ロス・スエニョス (夢のすべて) / ホセ・コランジェロ楽団
- 2010年リリースのアルバムより
- コランジェロの代表作

音源

いつものように Spotify のプレイリストにまとめました。残念ながら1970年代の四重奏はサブスクには上がっていないので、1曲目の Taconeando は2曲目と同じアルバムの音源です。アレンジの骨格は同じなのですが、放送でかけたバージョンのアグレッシブさをお聴き頂けないのがちょっと残念。落ち着いた美しい演奏なのでこれはこれで良いんですけどね。